夏じまい家電で、来年の快適さを先取りしよう
夏が終わり、秋の気配が漂い始めると、私たちの暮らしも少しずつ変化していきます。衣替えと同じように、家電にも“季節のしまい方”があります。特に夏に活躍した家電は、使い終わった後のメンテナンスを怠ると、来年使うときに不快な臭いや故障の原因になることも。そこで今回は、「夏じまい家電」と題して、シーズンオフに向けた家電のケア方法と収納のポイントをご紹介します。
まずは、夏の主役とも言えるエアコン。冷房機能を使い終えたら、すぐに電源を切るのではなく、送風運転を数十分行いましょう。これにより、内部に残った湿気を飛ばし、カビの発生を防ぐことができます。さらに、フィルターの掃除は必須。ホコリが溜まったままだと、空気の流れが悪くなり、電気代が余計にかかる原因にもなります。可能であれば、専門業者による内部洗浄も検討すると安心です。

次に、扇風機やサーキュレーター。これらは分解できるタイプが多いため、羽根やカバーを外して水洗いし、しっかり乾燥させてから収納するのが理想です。湿ったまましまうと、カビや臭いの原因になります。収納時には、袋や箱に入れてホコリを防ぎ、来年すぐに使える状態にしておきましょう。
除湿機も、梅雨から夏にかけて活躍した家電のひとつ。水タンクやフィルターには、目に見えない汚れが蓄積しています。タンクは中性洗剤で洗い、フィルターは水洗いまたは掃除機でホコリを吸い取ると効果的です。内部に水分が残っていると、カビの温床になるため、完全に乾かしてから収納することが重要です。
冷風扇や冷風機など、水を使って涼を取る家電も、夏じまいの対象です。これらは特に水垢やカビが発生しやすいため、タンクやフィルターの洗浄は念入りに。使用後は水を抜き、内部まで乾燥させてからしまいましょう。来年使うときに、清潔で気持ちよく使えるかどうかは、今の手入れにかかっています。
また、ハンディファンやネッククーラーなどの小型家電も忘れずに。これらは肌に直接触れることが多いため、汗や皮脂が付着しやすく、衛生面でのケアが必要です。柔らかい布で拭き取り、アルコール除菌をしてから収納すると安心です。バッテリー内蔵型の場合は、満充電のまま保管すると劣化することがあるため、半分程度の充電状態でしまうのが理想です。
最後に、冷蔵庫の製氷機能。夏場は頻繁に使う製氷機も、秋以降は使用頻度が下がります。製氷皿や給水タンクの掃除をして、カビや雑菌の繁殖を防ぎましょう。意外と見落としがちな部分ですが、衛生面を考えると定期的なメンテナンスが欠かせません。
夏じまい家電は、単なる掃除ではなく、来年の快適さと家電の寿命を守るための大切な習慣です。少しの手間で、次の季節を気持ちよく迎える準備が整います。家電は使いっぱなしではなく、しまい方にも気を配ることで、暮らしの質がぐっと上がるのです。